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【富坂聰 真・人民日報】スパルタと競争の「中国教育」改善に? 政府が“細部”に及ぶ教育改革を通達 (1/2ページ)

 中国ではこの夏、教師と生徒の関係をめぐり、一つの事件が大きな話題を呼んだ。

 きっかけは今年7月、河南省欒川(らんせん)県で起きた元教え子らによる教師暴行事件である。

 いわゆる“お礼参り”の類いだが、日本でも校内暴力が深刻な社会問題化した1980年代に話題だった。

 しかし、欒川のケースが特殊であるのは、生徒の復讐(ふくしゅう)が20年後であったこと、そしてさらに恩師に対する殴打の様子をわざわざ撮影してSNSにアップしたことだ。なんとも常軌を逸した執念深さだ。

 被害に遭ったのは班主任という日本の学年主任のような存在で、たいていは学校の規則に厳しくする役割の先生だ。

 加害者の32歳の男は、1年6カ月の判決を不服として上訴した。

 さて、この事件はそれほど奥の深い話ではないが、興味深いのは同じ時期に政府が教育改革の通達を出したことだ。

 中国の内閣に相当する国務院が7月8日に発した「教育教学改革を深化させ義務教育の質を全面的に引き上げるための意見」である。

 この通達を報じた『人民日報』(7月13日)のタイトルは、〈要点だけ言えば 中央が発した通達の中身は、父母が宿題をしてはならない、学生の順位を公表するなということ〉だった。

 記事では、その中身がさらに詳しく紹介されてあるのだが、その第一番目にあるのが、子供の宿題のこと。

 1.学生の負担が過度に重くならないように厳しく監督しなければならない、とある。そして続く「6.」でも、学生の宿題が保護者の宿題になるようなことはあってはならないし、保護者が宿題に手を入れるようなことがあってもならない…としているのだ。

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