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【高橋洋一 日本の解き方】ボルトン氏「電撃解任」と「拉致問題」 トランプ氏再選に向け正恩氏に妥協の懸念… 日本は非核化の過程に関与を (2/2ページ)

 6月に第3回の米朝首脳会談が板門店で開催された際、ボルトン氏はモンゴルに派遣され、会談に立ち会えなかった。

 その後、米朝の実務者交渉があまり進展しないなか、ボルトン氏は解任された。これは、北朝鮮に対し会談を進めようとのトランプ氏からのメッセージに違いない。

 この解任劇の少し前から、米朝の実務者協議は再開に向けて動いていたからだ。早速、トランプ氏は、年内の4回目の米朝首脳会談開催に意欲を見せている。

 ボルトン氏が北朝鮮に対して強硬だったことは、日本にとってもメリットがあった。北朝鮮対策のためとはいえ、拉致問題に非常に積極的に協力してくれたのも事実だ。

 トランプ氏は、来年11月の大統領選を目指して、北朝鮮問題での成果を求めてくるだろう。米政権でこれまで歯止めとなっていたボルトン氏がいなくなったことで、北朝鮮が米本土まで届く核ミサイルさえ持たなければ、非核化が不完全であっても妥協するという日本にとって最悪の可能性は、少なくとも以前よりは高まったといえる。

 今後の非核化の過程に日本が携わらないと、拉致問題に悪影響が出てくることもあり得るので、日本はしっかりと関与をトランプ氏に伝えなければいけない。

 その場合、日米が協力して北朝鮮を西側体制に引き込むくらいの覚悟で行うべきだ。それが日本の安全保障になる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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