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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】「前兆がなかった」御嶽山噴火から5年… 富士山、箱根も「いつ噴火しても不思議ではない」 (2/2ページ)

 もし噴火が「いつ噴火しても不思議ではない」活火山である富士山や箱根で起きたら、被害ははるかに大きくなる可能性がある。たとえば富士山には年に20万人も登っているし、夜でも登山客は多い。箱根には年間2000万人もの観光客が集まっている。

 富士山や箱根には限らない。日本には活火山が110もあり、どれも観光地になっている。そのうちどれが噴火するかは分からないのだ。

 戦後最大の火山災害になってしまった御嶽の噴火。だが火山学的にはもっと大きな噴火があっても不思議ではない。

 噴火の規模を表す指標に「火口から飛び出した火山噴出物の総量」がある。御嶽では東京ドームの容積(124万立方メートル)で半分以下だった。東京ドームの容積の250杯分以上の噴火を火山学では「大噴火」という。日本では、この大噴火が100年間に4~6回もあった。

 最後が1913~14年の鹿児島・桜島噴火と1929年の北海道・駒ケ岳噴火だった。災害を忘れやすい日本人のほとんどの頭にはもう残っていないに違いない。

 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。著書多数。最新刊に『多発する人造地震-人間が引き起こす地震』(花伝社)。

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