記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】進次郎氏の“無責任”発言は議論を遅らせる 原発処理水の「海洋放出」は不可避 (1/3ページ)

 原田義昭前環境相は退任直前の「東京電力福島第一原発の汚染水浄化後の処理水は、海洋放出するしかない」という発言が批判を浴びたことについて、フェイスブックで「誰かが言わなければならない。自分はその捨て石になってもいい」と釈明し、改めて海洋放出が必要との考えを示した。

 この発言は貯蔵タンクに余裕がない現状を受けたものだ。福島第一原発構内に立ち並ぶ約1000基の巨大タンクに100万トン以上も汚染処理水が保管されている。今後も年間5万~10万トンが新たに出る。東電は2020年末までに137万トン分のタンクを確保する計画だが、これも2022年夏ごろには容量が限界に達する。

 汚染処理水の海洋放出については、原子力規制委員会の更田豊志委員長が「制限値以下に希釈して海洋放出すべきだ」と繰り返し発言しており、原田氏も引用している。

 これに対し、全国漁業協同組合連合会は「風評被害が広がる」として、発言の撤回を求めている。全漁連が反対するのはもっともだ。ただ、この問題に関しては、海洋放出しか方法はない、というのが私の意見である。

関連ニュース