記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】かんぽとゆうちょ改善には「再民営化」をやるしかない ガバナンス以前の根本問題 (1/2ページ)

 日本郵政グループのかんぽ生命保険が不正な契約を行っていたことが問題になるなか、ゆうちょ銀行の投信販売問題も発覚した。金融庁が検査に入っているが、今後のガバナンス(企業統治)強化のために必要なことは何か。

 かんぽ生命もひどかったが、ゆうちょ銀行もひどい。70歳以上の高齢者への投資信託の販売で、不適切な事例があったと発表された。社内ルール違反が2018年度だけで1万9591件見つかったという。

 郵政は07年に民営化されたが、民主党政権時代に再国営化されたことはあまり知られていない。当時、筆者らが制度設計した民営化ではなくなっており、もはや民間会社とはいえない状況だ。

 例えば、かんぽ生命の商品はその名のとおり「簡易保険」である。これは保障機能が弱く、ほとんど証券投資信託と同じような商品である。このため、金融自由化の波をもろにかぶっており、他の民間保険に比べて競争力に欠ける。

 こうした状況を受けて、かんぽ生命では、従来ながらの「ノルマ」で対抗してきた。民間生命保険会社のように外貨建て・節税という商品は商品開発能力が乏しく作れないので、旧来商品を体育会系のノリで、販売員への「ノルマ」を課すことで乗り切ろうとしていたのだ。

 また、ゆうちょ銀行は、実は本格的な企業貸し出しができない。つまり、本来の民間銀行であれば、収益源となるべき企業貸し出しを行う能力がないので、収益が上がらず、このため、本業ではない投資信託販売に頼っている。

関連ニュース