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【緊迫する世界】ボルトン氏を追い出し「親中派」が腕まくり? トランプ政権が“張り子の虎”に…ほくそ笑むプーチン大統領と習主席 (1/2ページ)

 ドナルド・トランプ米大統領の頭の中を占めているのは、来年の大統領選挙だ。勝利するためには、好景気の維持が重要だ。中国には新冷戦を仕掛けたが、返り血を浴び、米国の景気に暗雲が立ちこめてきた。このままでは、大統領選挙が危ないのでディール(取引)が必要だ。

 そのため、トランプ氏は、強硬派のジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)をホワイトハウスから追い出し、ディールの態勢を整えた。

 そして、親中派のスティーブン・ムニューシン財務長官らの出番である。トランプ氏は早速、2500億ドル(約27兆円)分の中国製品への制裁関税拡大を10月15日まで延期した。中国との「暫定合意」をほのめかしながら、19日からの米中次官級協議で、来月の閣僚級協議に臨む。

 しかし、米議会をはじめとする対中強硬派の狙いは、中国の「知的財産」「構造改革」に焦点を当てており、中国が譲歩するのは極めて難しい。ということは、駆け引きは来年の米大統領選挙まで継続する。

 時は中国に味方する。米国と軍事衝突を回避しながら次世代通信規格「5G」の販売ルートを、ヨーロッパからアフリカに拡大し、軍事的にも優勢を狙っている。

 一方、米中貿易戦争による共倒れ状況を、ほくそ笑みながら見ているのがロシアのウラジーミル・プーチン大統領だ。

 まず、プーチン氏は6月、中国の習近平国家主席とモスクワで会談し、米国やその同盟国から閉め出される中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」製品をロシアで受け入れ、中国と軍事協力の進展を図った。

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