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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】サウジ攻撃に米国は報復できるか? 日本にとっても難局…緊張緩和の一歩として安倍首相の“仲介外交”に期待 (2/3ページ)

 今回の攻撃は、トランプ政権内で「戦争屋」と呼ばれ、最強硬派だったジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)がトランプ氏に解任された直後のタイミングで起きた。ボルトン氏は、トランプ氏とイランのハサン・ロウハニ大統領の会談に反対し、関係改善にも否定的だった。

 トランプ氏が、そんなボルトン氏を切ったとなれば、攻撃の「下手人」が誰であるにせよ「米国が報復に動く可能性は低い」と読んで、攻撃を仕掛けた可能性がある。

 実際、トランプ氏は当面、サウジアラビアの対応を見守る姿勢だ。サウジがやる気なら、米国も動くだろうが、その気がなければ、米国といえども単独で報復はできない。イランを攻撃するなら「犯人はイラン」という証拠を国際社会に示す必要もある。報復へのハードルは高い。

 ただ、今回の攻撃は、これまでのパイプライン破壊などと比べて、はるかに規模が大きい。サウジアラビアの原油生産の半分が止まったほどだ。報復を見合わせれば、さらに攻撃がエスカレートする可能性がある。そこが大きな懸念である。

 解任されたボルトン氏とすれば、「だから、言ったじゃないか。米国がなめられているのだ」という思いだろう。トランプ氏は厚いベールで包まれた「顔の見えない敵」と対峙(たいじ)している。そんな敵に報復できるだろうか。

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