記事詳細

【編集局から】台風被害の備えに…昔懐かしの「地下足袋」

 台風15号で甚大な被害が出た千葉県ではいま、屋根をブルーシートで覆い、雨風をしのぐのに懸命な住民の姿がある。だが、修繕時に屋根からの転落事故が相次ぎ、死者まで出ているという。確かに、高所での作業は事故につながりやすい。やはり、専門業者に依頼するのが良いようだ。

 記者の実家のある九州・熊本は台風の通り道だ。幼い頃、大風で屋根瓦が吹き飛んだ後、炎天下で父親が修繕をしていた姿を思い出した。

 そこで、実家では日ごろ、どう備えているのか父親に聞いてみた。実家では、屋根瓦をセメント瓦から、強くて硬い「石州瓦」に替えた。それに、もしものときを想定し、数十枚の瓦を予備で保管しているという。

 けがをしないために昔懐かしの「地下足袋」も準備している。長靴とも違い、足にしっかりとフィットし、足場が悪くても安定した姿勢をとることができる。事故防止のためにも雨風が完全に止んだ後、屋根に登るのが肝心だという。

 「日本マラソンの父」と呼ばれ、地元の英雄でもある金栗四三(しそう)も、明治末期のストックホルム五輪で足袋を履いて出場した。

 実に万能な地下足袋。最近では、運動会に使う小中学校もあると聞き、納得がいった。(報道部・村上智博)