記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】被災地支援に「予備費13億円」は少ない? 災害復旧費は年度により変動、ネットの“デマ情報”には注意を (2/2ページ)

 こうした現場対応の後、国レベルでは積算などの予備費調書が各省で作成されて財務省に送られ、同省で予備費使用書が作成された後、閣議決定され、予備費の支出が最終的に決まる。

 台風15号は、9日に千葉県に上陸し、千葉県を中心に大きな被害が出たが、以上のプロセスを経て、17日に13億円の予備費の支出が閣議決定された。今後予算執行される。

 この13億円が少ないかといえばそうでもない。東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城、新潟、長野、山梨の1都9県を管轄する関東財務局による過去10年間(2009~18年度)の災害復旧費をみると、東日本大震災で突出した11年度の3244億円を除くと、年によって規模は変動し、60億~411億円、平均206億円だ。1都県あたりで見ると年間約20億円になる。今回の台風15号のほかにも自然災害はあるので、今回の13億円は決して少ないとはいえない。

 それにしても、ネットを中心に、「内閣改造で国の初動が遅れた」とか、「激甚災害指定は10月からの消費増税があるからできない」とかのデマが飛び回っていたのにはあきれた。

 災害の初動段階で重要なのは現場であり、国のやることは少ない。国は事後的にカネの工面をすればいい。激甚災害は年間何回も行われているので、消費増税とは関係ない。実際、台風15号は激甚災害に指定される予定だ。

 災害時にはデマが飛びやすく、特に根拠不明のネット情報には気をつける必要がある。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

関連ニュース