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【大前研一 大前研一のニュース時評】サウジ攻撃はレーダー検知できず…「ドローン」が変える世界の軍事バランス (1/2ページ)

 9月14日、サウジアラビア東部の国営石油会社「サウジアラムコ」の施設2カ所が十数機のドローン攻撃を受けて出火し、原油生産量のおよそ半分に当たる日量約570万バレルの生産が中断に追い込まれた。内戦中の隣国イエメンの反政府武装組織フーシ派が犯行声明を出した。

 一方、サウジアラビア国防省は18日、攻撃に使用されたとする無人機や巡航ミサイルの破片を公開、フーシ派ではなく、イランが関与した証拠だと主張している。

 サウジアラビアは数十億ドルも費やして、高高度からの攻撃に備える最新鋭の防空システムを導入しているが、今回のドローンと巡航ミサイルを組み合わせた攻撃は、レーダーによる検知やミサイル迎撃ができなかった。今回のドローン攻撃は、世界の軍事バランスに大きな影響を及ぼす重要な出来事だ。

 日本では、北朝鮮などの弾道ミサイルを迎撃するため、秋田市と山口県萩市とに米国が開発した「イージス・アショア」(陸上配備型イージス・システム)の配備が予定されている(現地ではまだ承認されていない)。イージス・アショアはミサイルを検知できる。

 ところがドローンが低空で飛んできたら、レーダーは検知できない。今後、ステルス化(機体を敵のレーダーに捕捉されにくくする)の技術も上がってくるだろう。萩のイージス・アショアも簡単に叩くことができる。これ、非常事態だ。

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