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【日本の元気 山根一眞】世界で最も進化した補給宇宙船「こうのとり」 (1/2ページ)

 24日午前1時30分、種子島宇宙センターからH-IIBロケット8号機に搭載した国際宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機が打ち上げられた。11日の打ち上げが、ロケット移動発射台開口部の火災が原因で延期されていたが、短期間で対応を終え、無事に国際宇宙ステーションへと向かった。

 このこうのとりは、ニュース画像やテレビ映像では大きさを実感することはまずできない。私はその開発・製造の現場である三菱重工・名古屋航空宇宙システム製作所や種子島宇宙センターでの最終組み立てを見て、初めてそのスケールを実感した。

 全長約10メートル、直径4・4メートル、補給品を搭載した総質量16・5トン。大型自動車2台をつなげた全長を直径とし、マンションの4階の高さの巨大茶筒というイメージなのだ。総質量は最も重いバスに匹敵する。つまり、こうのとりの打ち上げは、種子島から重量級バスを宇宙へと送り出すのと同じなのだ。

 打ち上げは、日本の標準ロケットであるH-IIAロケット(LE-7エンジン1基)では力不足なので、エンジンを2基に増強したH-IIBロケットを使う。第1段ロケットの燃料タンクは直径4メートルから5・2メートルに拡大、搭載燃料はH-IIAロケットの1・7倍だ。

 H-IIAもH-IIBも推進剤は液体水素と液体酸素だ。両者を噴射混合して大爆発を起こし、そのパワーで宇宙へ向かう。すさまじい噴煙は水素+酸素の化学反応で生じた水蒸気なのである。もっとも、これでも力不足のため、下部に4本の補助ロケット(固体燃料のロケットブースター)を加えている。そんな大パワーだけに、打ち上げ時の轟音(ごうおん)はすさまじく、一度は味わう価値がある。

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