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【高橋洋一 日本の解き方】北朝鮮の非核化協議で功急ぐ米国…ボルトン氏不在で狭まる選択肢 日本の安保や拉致に悪影響も (2/2ページ)

 米国にとってはSLBMのほうが、大陸間弾道ミサイル(ICBM)より脅威だといえる。しかし、米国からの警告の類はまだない。

 これが、ボルトン前大統領補佐官の解任と関係があるのかないのかが気がかりだ。

 明らかなのは、ボルトン氏の在任中には、米国の安全保障では、「交渉重視」と「軍事オプション重視」の両極端にウイングを広げていたが、今や交渉重視の選択肢しか見えない。その点を北朝鮮に見透かされているのであれば、極東アジアの安全保障に必ずしも好結果をもたらさないだろう。対話と圧力は常に一体としていないと、まともな外交はできないからだ。

 トランプ氏は、ボルトン氏が反対意見を公言することを好まなかったという指摘もある。反対意見があるなら外で言わずに自分にだけ言えということだ。しかし、公言するのを利用する手もある。意見は自由だが、決定には従えといっておけばよかった。そうであれば、大統領の度量が大きいことを示せるし、大統領の決定がより重要であることも強調され、最終決定権者の大統領のメンツも確保できたはずだ。

 米国が功を急いで北朝鮮の非核化が不十分になると、日本の安全保障や拉致問題にも悪影響が懸念される。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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