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「世界文化賞」合同記者会見 演劇・映像部門受賞の坂東玉三郎氏「繊細に切実に考えていける人間でありたい」

 世界の優れた芸術家を顕彰する「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催・公益財団法人日本美術協会=総裁・常陸宮殿下)の第31回受賞者と同賞国際顧問による合同記者会見が15日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で行われた。

 出席した受賞者は、絵画部門=ウィリアム・ケントリッジ(64)〈南アフリカ〉▽建築部門=トッド・ウィリアムズ(76)&ビリー・ツィン(70)〈アメリカ〉▽演劇・映像部門=坂東玉三郎(69)〈日本〉-の3部門4氏。彫刻部門のモナ・ハトゥム氏(67)〈イギリス〉は台風19号の影響で、音楽部門のアンネ=ゾフィー・ムター氏(56)〈ドイツ〉は日程の都合でそれぞれ欠席した。

 会見では、歌舞伎俳優の玉三郎氏が「(過去には自分と)共同で芸術作品を作ってきた方々が受賞した。ここに並ばせていただくのは大変うれしく、光栄に思います」と喜びを語った。

 夫婦そろっての受賞を果たした建築家のウィリアムズ氏は「この賞に恥じない活動をしたい」、ツィン氏も「芸術は人と人をつなぐもの。受賞に感謝したい」とそれぞれ笑顔で語った。

 ケントリッジ氏は、ラグビーのワールドカップ(W杯)準々決勝で出身国の南アが日本と対戦することに触れ、「世界の焦点が日本に当たっている」と話し、会場を沸かせた。

 各国の元首相らで構成する国際顧問も海外からの3氏が出席し、それぞれ同賞の意義などを述べた。授賞式典は16日、東京・元赤坂の明治記念館で行われる。

 ■玉三郎氏に聞く 「いつもフラットにゼロの気持ちで」

 --受賞の喜びを

 「ともに映画を作った(映画監督の)アンジェイ・ワイダさん(故人)はじめ、多くの先輩が受賞されている。光栄に思うと同時に責任を感じている」

 --独自の芸と理論をどのように構築してきた

 「30代後半までは勘や雰囲気に頼ってきました。でも、専門的なことを(記者に)聞かれるようになったので、古典芸能の歴史のほか、いろんな国の演技や踊りを日本語訳を通して学びました。勘だけでは大人になれない(笑)」

 --普段、心がけていることは

 「最初に踊りたいと思ったときの気持ちを大事にしたい。いつもフラットにゼロの気持ちで作品に向かい合いたい」

 --観客への思いは

 「永遠って、どこにもない。一期一会を大事にしたい。幸せを感じてもらえるように、繊細に切実に考えていける人間でありたい」

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