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【高橋洋一 日本の解き方】中国で強まる“言論封殺”圧力…一党独裁で「表現の不自由」、ビジネス行う上でリスクに (2/2ページ)

 このような言論等表現の不自由は、中国の一党独裁・非民主主義体制に由来するので、反論は許されず、従うべきルールとして存在する。いくら悪法であっても「郷に入れば郷に従え」だ。

 もともと中国は社会主義なので生産手段は国営が原則であり、民間の純粋な外資企業は有り得ない。そこで、中国ビジネスを中国で展開するときには、中国との合弁企業で行わざるを得ず、政府による言論統制を受けても文句を言えない。

 表現の自由は1689年の英国「権利の章典」に由来するが、民主主義国の基本的人権の中で最も重要なものだ。これがないがしろにされており、人権そのものも軽んじられる傾向がある。

 表現の自由には、当然信仰の自由も含まれる。中国では憲法で信仰の自由が規定されているが、共産党が憲法の上位にあるため、共産党が邪教と定めたら信仰の自由もなくなる。実際、チベットやウイグルでは、信仰の不自由など非人道的人権侵害、人権弾圧が行われている。

 中国ビジネスを行う企業が、表現の自由を軽視し、結果としてこうした人権侵害も容認するとなると、企業イメージを著しく損ない、先進民主主義国からの支持は受けにくくなる。これは中国ビジネスを行う上でのリスクであろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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