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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】台風に大地震…タワーマンションは「防災の盲点」になる!? 停電、断水、ごみ問題…復旧も長引く可能性 (1/2ページ)

 神奈川・武蔵小杉のタワーマンションのひとつで、停電と断水が起きた。台風19号の爪痕だ。

 駅周辺のタワーマンションは新宿、渋谷、横浜、成田空港と電車一本でつながる便利さで“セレブタワマン”と羨ましがられていて、この12年間に14棟もが新築された。

 このタワーマンションは47階建て。停電でエレベーターが止まって、住民は真っ暗な非常階段を懐中電灯を頼りに20分以上もかけて上り下りしなければならない。30階建てでも階段数は450段もある。そのうえトイレも使えない。

 電気も水もない暮らし。復旧は長引くのではないかといわれている。地下にあった電気系統や配水装置が水に浸かったせいだ。高層マンションではポンプで水をいったん上層階までくみ上げて各世帯に供給するが、停電によりポンプが動かずに断水したのだ。

 じつは台風だけではなく、大地震にもタワーマンションは大きな問題を抱えている。

 いまの建築基準法では震度6強から7で建物が倒壊しない耐震性が求められている。そのうえ高さ60メートルを超える高層マンションには、地震時の揺れ方を検証して国土交通相の認定を受けなければならない。このためタワーマンションは、地震そのものによる被害は受けにくい。

 だが、住民の生活は別だ。大規模な地震では、タワーマンションでの復旧まで電気は最長7日、水道は最長1カ月もかかるという。

 今回の台風被害もそうだが、浴槽などにためた水も排水に使えない。トイレを流しても排水ポンプが動かないため、ふん尿が混じった下水があふれて被害の拡大につながるからだ。2011年の東日本大震災では上層階の住民が流した汚水が下層階であふれる被害が多発した。そのほか、毎日出るゴミの問題も深刻だ。

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