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【日本の選択】中国は香港を過酷に弾圧、記者にはすさまじい「思想調査」を実施 “洗脳教育”施す「全体主義国家」に対峙する覚悟を (1/2ページ)

 ソ連が崩壊し、米国が冷戦に勝利したとき、高らかな勝利宣言とでもいうべき書物がベストセラーになった。米政治学者、フランシス・フクヤマ氏の『歴史の終わり』(三笠書房)だ。ここで述べられた「歴史」とは、通常の「歴史」ではない。もちろん、今後も世界の各地で衝突も起こるであろうし、事件も勃発する。その意味では、地球上で歴史に終わりがくることなどない。

 フクヤマ氏がいう「歴史」とは、特殊な意味の歴史だった。彼は政治制度の大転換を「歴史」と呼んだ。そして、自由民主主義体制を越える政治体制が生まれてくることはないと説いたのだ。どれほど時間がかかるのかは分からないが、人類は自由民主主義体制に向かって歩んでいくと主張したのである。

 だが、冷戦終結から30年近い歳月がたった現在、フクヤマ氏の予言は裏切られようとしている。

 急速な経済成長を遂げた中国は、自由民主主義体制に移行する気配がいっこうにない。自由民主主義体制を目指すどころか、香港での大規模デモを見れば一目瞭然だが、自由民主主義を求める人々を過酷に弾圧しているのが現実である。

 中国国内でも恐ろしい事態が生じている。

 報道に従えば、中国では10月28日から言論統制に等しい新たな仕組みが導入される。中国内の主要なテレビ局、新聞社で編集業務に関わる記者たちを対象に思想調査が実施されるのだ。

 その内容がすさまじい。習近平国家主席の思想の理解度を調査するというのである。中国共産党が開発したアプリ「学習強国」で100問の問いに選択式で解答し、8割以上の得点を取らねば記者としての資格を剥奪されるという。

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