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【高橋洋一 日本の解き方】増税後の消費減の“不吉な兆し” ポイント還元の効果は限定的…来年中頃に急速な景気悪化も (1/2ページ)

 10月1日に消費税率が8%から10%に引き上げられてから約1カ月が経過した。食品への軽減税率やキャッシュレス決済を通じた還元などの施策が行われているが、消費減を避けることはできているのか。現段階では限られたデータしかなく断定は難しいが、挑戦してみよう。

 日本経済新聞社とテレビ東京が10月25~27日に実施した世論調査によると、今回の2%増税後の家計支出について「変わらない」が76%、「減らした」は21%だった。

 2014年4月に消費税率が5%から8%へと3%増税された際の同様の質問では、「変わらない」は66%、「減らした」は31%だった。増税幅と消費減少の割合は見事に連動しており、増税幅に応じて消費は減少していると推測できる。

 逆にいえば、政府が増税に伴う消費の減退を抑えるために今回導入したポイント還元策や軽減税率の効果がどこまであったのか、疑問なしとしない。

 2%の増税は5・6兆円の税収に相当するが、ポイント還元策は0・3兆円相当、軽減税率が1兆円相当で、消費税率に換算すれば0・5%程度にすぎない。テレビなどでは印象論として、ポイント還元策が効果を出しているという解説もあるが、そもそも時限的な策なので、大きな効果は期待できない。

 ちなみに冒頭の世論調査では、ポイント還元制度が導入されたことに伴うキャッシュレス決済の利用について、「増やした」は22%、「増やしていない」は75%だった。これをみても、ポイント還元策の効果は限定的だといえる。

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