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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「神」》東京五輪期間中の“神対応”で「休み方改革」を

 先日、友人からこんな話を聞いた。

 「友達が職場でつらい思いをしている」と。

 親の介護が始まり有給休暇(有休)を使うようになってから、上司の風当たりが明らかに強くなり、居づらい思いをしているのだそうだ。

 親の介護は誰しもいつかは直面する可能性があり、その上司も例外ではないはずだ。わざわざ風当たりを強くして働き手を萎縮させても効率低下を招くだけ。生活との両立がしづらい時期に仕事をうまく配分し、働き甲斐を維持したり成果が上がりやすいように支援するのが上司の仕事なのではと思う。

 とはいえ、働き手のほうも、「私、仕事を休みます」は、やっぱりまだまだ言いにくいようだ。

 市場調査会社「インテージ」の今年9月の調査では、6割の人が「もっと有休を取りたい」と望み、取得をためらう理由に4割の人が「職場の人に迷惑をかけたくない」と答えた。

 こうした有休への遠慮や風当たりを変えるチャンスが、来年の東京五輪・パラリンピックにはありそうだ。

 ネット広告企業「ファンコミュニケーションズ」(東京都渋谷区)は東京五輪・パラリンピック開催期間中に「オリパラ休暇」を2日間取得できるようにする予定で、正社員だけでなく、勤続3カ月以上の常勤アルバイトも取得できる見込みだ。また、人材コンサルタント業「JAM(ジャム)」(同港区)の「オリンピック休暇」は会場観戦のための5日間の休暇取得と、一人5万円までチケット代補助を行うという。

 五輪観戦など「余暇活動」を対象にした有休制度は、取得者を限定する介護や育児による有休と違い、誰にでも取る資格があり公平感もある。

 ただでさえ介護は疲れるのに、職場でそのための休暇が理解されず、肩身が狭い思いをするのはほんとうに不幸だ。さまざまな有休枠と有休取得者が増え、フォローするのはお互いさまという関係作りが進めば、きっと職場全体の仕事の効率の底上げにもつながるはずだ。

 部下の有休に神対応して職場のフォロー体制づくりに舵を切るか、むっとして塩対応のままでいるか。五輪にまつわる有休がさまざまな企業で取り入れられ、「休む=悪=後ろめたい」といった職場の意識構造が変わっていけば、それも東京大会のレガシーになると思う。(A)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。11月のお題は「神」です。