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【高橋洋一 日本の解き方】首里城焼失 「令和の100兆円基金」で再建や当面の災害復旧を急げ 実務で「費用便益分析」の是正が必要だ (1/2ページ)

 那覇市の首里城で火災が発生し、正殿と北殿、南殿が全焼した。筆者は役人時代に沖縄担当も経験したので、首里城は何度も訪れた。首里城は国営沖縄記念公園内にあり、内閣府沖縄総合事務局の首里出張所もあったからだ。

 今年2月から、首里城の管理は国から沖縄県へ移り、県は指定管理者として「沖縄美(ちゅ)ら島財団」を指定、ここが実質的な管理・運営を担っている。とはいえ首里城は国の資産なので、今後の再建は実質的に国費負担で行われるはずだ。

 所管の内閣府では、既に費用見積もりが行われているだろう。もともと首里城は第二次世界大戦で米軍の攻撃により焼失し、その後約33年間にわたり240億円をかけて再建されたものだ。今回も同程度の資金が必要になるだろう。

 再建資金について、ふるさと納税による寄付金で2億円が集まったと報じられた。寄付を否定するわけでないが、もっと効率的な資金集めの方法がある。

 国有財産である首里城再建は、典型的な国の公共事業だ。財源は建設国債になるが、今はマイナス金利であるのでそれを活用しない手はない。

 8年物の国債金利はマイナス0・26%(10月末現在)。これで、8年債ゼロクーポン(割引債)を1兆円発行すると、発行収入は、1兆208億円(0・26×8=2・08)。このうち1兆円を8年間塩漬けで8年後の償還財源とすれば、ゼロクーポン債なので毎年の利払費はない。そのため208億円を使える。これで首里城再建はほとんど可能になる。

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