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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】首里城再建へ「ワンチーム」となれるか 一部の沖縄メディア、政府との協力体制に横やり (1/2ページ)

 那覇市にある世界遺産・首里城の正殿や南殿、北殿など7棟が10月31日、焼失した。1992年の同城の復元には、写真や設計図などの資料が乏しく、証言なども徹底的に集めたという苦労話を聞いていただけに、大変残念で悲しい。

 第二次世界大戦中、首里城には日本軍の司令部が置かれていた。そのため、米軍の攻撃を受けて消失したが、92年に再建された。奇遇にも、私は再建された首里城のオープン初日に訪れている。

 多くの人々の苦心と努力、時間、お金の結晶に息をのんだ。「沖縄の誇りとなるものができた」と感心したことが、非常に印象に残っている。それだけにガッカリしてしまうが、ダメージは心の中だけではない。

 首里城を管理する一般財団法人「沖縄美ら島財団」は1日の記者会見で、絵画や漆器など400点超が焼失した可能性があると発表した。さらに、収蔵庫に保管されている1000点以上もの貴重な史料が、状態を確認できていないという。日本や中国などと独自の外交を繰り広げて発展した琉球王国を後世に伝える手立てを失った可能性もある。

 再建にも多くの課題が残る。

 那覇市がふるさと納税を活用して、資金を募ったクラウドファンディングへの申込額は7日夕方時点で、目標の4倍に当たる計4億円を超える勢いだ。驚異的なスピードで支援の輪が広がっていることは大変喜ばしいが、前回の再建に約73億円の整備費がかかっている。人件費や資材費などの高騰もあり、前回以上の資金が必要になるだろう。

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