記事詳細

【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「神」》パレード前夜、変わらぬ「お気持ち」示された陛下

 西日に照らされた路面がキラキラと輝き、神々しい雰囲気に包まれた通りを、重厚な車列がゆっくりと進んだ。

 天皇、皇后両陛下が皇居-赤坂御所を車でパレードされる「祝賀御列の儀」が10日午後、秋晴れの中で行われた。「陛下ー!」「皇后さまー!」沿道を埋め尽くす人の歓喜の声に、皇后さまが感激したように涙ぐまれる場面も。両陛下のお姿は見えなかったという人たちも、満足したような表情を浮かべていたのは、「歴史的瞬間に立ち会えた」という高揚感があったからかもしれない。

 パレードは本来、天皇陛下が古式ゆかしい装束に身を包み、即位を内外に宣明された「即位礼正(せい)殿(でん)の儀」と同じ10月22日に行われる予定だったが、同月の台風19号や、大雨などによる甚大な被害を考慮し、今月10日に延期された。正殿の儀もパレードもいずれも国事行為として行われる重要儀式で、当初は延期に慎重な声もあったが、被害に心を痛め、被災者を気遣われる両陛下の「お気持ち」の反響も大きかった。

 パレードに先立ち、9日に民間団体などの主催で皇居前広場で行われた「国民祭典」でも、陛下は奉祝への感謝を述べるとすぐに、被災地を気遣う言葉を重ねられた。「亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、ご遺族、被災された方々にお見舞いを申し上げます」「寒さが募る中、避難を余儀なくされ、生活再建が容易でない方が、数多くおられることを案じています」-。即位後に寄せられたお祝いや、会場に集まった3万人超の奉祝者への感謝などを伝える2分強のお言葉の中で、こうした被災地へのお見舞いの言葉に1分、半分近い時間を費やされた。

 パレードの延期が明らかになった10月中旬、人的被害や住居の損壊、農林水産業など被害が拡大し続けていた被災地では、「今はパレードのことを考えられるような状態にない」という声もあった。あれから1カ月。今も変わらない被災地への「お気持ち」を示した陛下と皇后さまは即位関連の国事行為を終え、国と国民の安寧や、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る一世一度の重要儀式「大嘗祭」に臨まれる。(い)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。11月のお