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【高橋洋一 日本の解き方】「英語民間試験」導入延期の元凶は私学を含めた“入試の画一化” 文科官僚の実務能力も問題だ (1/2ページ)

 大学入学共通テストで、英語の民間検定試験の導入見送りが決まったが、そもそも問題はどこにあったのか。地域格差や所得格差問題などが指摘されているが、どのように決着すべきだろうか。

 英語力について、日本は総じてかなり低いというのは、海外経験のある人なら誰でも感じたことがあるだろう。実際、各種の英語試験でも日本人の成績は悪い。例えば、TOEFLは英語圏の大学・大学院へ進学する際に必要となる非英語圏向けの人のための試験であるが、日本人平均点は悲惨だ。英語と似ている欧州圏に比べて劣っているのは仕方ないとしても、アジアの中国、香港、台湾、韓国と比べても1~2割も低い点数になっている。

 筆者は米国の大学に留学経験があるが、英語力が不十分なため、留学後も現地の英語学校に通いつつ、言語学専門家の家庭教師を雇わざるを得なかった。

 その家庭教師は、英語を最初に誰から習ったかが重要で、英語は英語を母国語とする教師から習わないといけないと言っていた。筆者の英語を聞いてすぐに非英語圏の教師から習っただろうと喝破されてしまった。

 そのアドバイスもあり、筆者の子供は、日本では英語勉強は一切せずに、全く英語を知らないまま現地中学校に入れた。そこは公立校だが、大学町だったので外国人の子供が多く英語教育が充実していたので、筆者の子供も難なく英語をマスターできた。

 こうした問題意識は有識者の間にもかなり以前からあった。このため、文部科学省でも英語教育の改革が必要と認識し、大学入試にTOEFLなどの民間試験を採用する方針は、民主党政権時の「大学改革実行プラン」でもうたわれている。