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【語り継ぎたい天皇の和歌】126代つながれた究極の「心のバトン」 (1/2ページ)

 11月14、15日の「大嘗祭」を迎え、今一度、今上天皇が皇太子時代から「深い感銘を覚えます」と語られてきた花園天皇を御紹介します。鎌倉時代末期に即位された花園天皇といえば甥の量仁親王(後の光厳天皇)に贈った、「徳なくて上に立つことを恥じよ」という言葉が有名です。今上天皇も大事に思ってこられた『誡太子(かいたいし)書』の中の言葉です。

 花園天皇は和歌を大事にされたかたでした。掲出歌の「ちはやぶる」は「神」を導く枕詞です。「あまつひつぎ」は漢字で書くと「天の日嗣」。「皇位」であり、「皇位を継承すること」に用いられます。歴代天皇は御先祖様からつながる歴史の縦軸を尊び、「継承すること」「受け継ぐこと」をとても大事にしてきました。

 同時に、横軸である「民」の状況にも常に心をくだいていました。民の苦しみはそのまま「あまつひつぎ」の苦しみでもあったのです。縦軸と横軸、どちらもいい状態にあってこそ、はじめて天の御子としての使命が果たされる--そんなふうに考えられてきました。そのために「あまつひつぎ」は、天地(あめつち)の状況を真摯に受け止めながら、己を律することが求められたのです。

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