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【有本香の以読制毒】「『桜を見る会』追及ごっこ」国会の惨状…東アジア動乱期を迎える中、問われる安倍政権の「真価」 (1/2ページ)

 東アジアはいま、動乱期を迎えている。

 最も衝撃的なところから挙げると、香港はすでに内戦状態だと言って過言でない。1997年の香港返還時、自由で豊かで、面白い街だった香港が、約20年後に「天安門」化すると予想した日本人がどれほどいたことか。

 筆者と筆者の周囲は、当時から香港の行く末を悲観的に見る「少数派」集団ではあったが、それでも今年6月以降の、悪い方向への展開の速さに驚いている。

 この機に、米国連邦議会上院は「香港人権・民主主義法案」を速やかに可決した。法案の概要は、一国二制度の下で香港が自立した存在であることを確認し、過去に起きた書店店主やジャーナリストの拉致監禁についての真相究明を求め、これらの責任者が判明し次第、当該人物の米国内の資産を凍結するというようなものである。

 米連邦議会のこの動きに対し、「法律など、どうせお題目。その通りに実行できっこない」などと、訳知り顔で小バカにする声が日本国内にある。恥ずかしい限りだ。

 そんな偉そうなことを言う君の国はどうなんだ、と米国人に問われたら、一体どう答えるつもりか。香港の「ほ」の字も質問せず、「『桜を見る会』追及ごっこ」に狂奔するわが国の国会の惨状でも話そうというのか。

 とにかくいま、香港情勢に関して、香港当局と中国政府への牽制(けんせい)に動く者を揶揄(やゆ)などしている場合ではない。

 目下香港が内戦状態であるにもかかわらず、中国の国家主席を数カ月後、国賓で迎えようという安倍晋三政権の真意も理解不能だ。別の意図があるにせよ、これは政権の命取りになる可能性がある。

 それどころか、新しい御代の幕開けのときに、日本が致命的な汚点、恥の記録を世界史に刻むことにもなりかねない。

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