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【日本の元気 山根一眞】ヨットレースで「海洋プラスチック汚染」調査 行方不明のプラスチックの実態を明らかに (1/2ページ)

 今年の年末、ミクロネシアのパラオ共和国独立25周年と、日本と同国の外交関係樹立25周年を記念し、日本-パラオ間3197キロをコースとする親善ヨットレースが開催される。このレースでは、海洋プラスチック汚染の科学的調査も行うため、国立研究開発法人、海洋研究開発機構(JAMSTEC)を中心に準備が進んでいる。

 この数年、海洋プラスチック汚染による生態系への影響の深刻さが明らかになり、政府は2020年4月からレジ袋の有料化義務を検討中というニュースが関心を集めたばかりだ。しかし、その実態は未解明部分が大きい。

 そこで、このヨットレースでは参加ヨットと伴走する大型練習研修帆船「みらいへ」(運営・グローバル人材育成推進機構)に海洋プラスチックのサンプルを収集する装置(マイクロプラスチックサンプラー)を取り付け、実態解明の一助とすることになったのである。

 このプロジェクトの主担当は、JAMSTECの海洋生物環境影響研究センター・海洋プラスチック動態研究グループのグループリーダー、千葉早苗さんだ。

 千葉さんによれば、これまで明らかになった海洋プラスチック汚染の実態は、私たちの認識をはるかに超えている。プラスチックの年間生産量は16年時点で3億3500万トン。1950年代から今日までの累計生産量は83億トンにおよぶが、リサイクル量は9%にすぎず、63億トンがゴミとなり、その79%が埋め立て処分と海を中心とする自然環境へ拡散。推計では毎年470万-1270万トンのプラスチックが海に流入している。

 「このまま海に捨て続けると2050年には海洋プラスチックの量はすべての魚の重量(8億トン)を超えてしまっています」(千葉さん)

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