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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「神」》ラグビーの海外ファンを“おもてなし” 元日本代表主将の神的アイディア

 今秋に行われたラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は、日本代表が史上初のベスト8入りを果たし、日本中が盛り上がった。会場では日本人のファンが国歌「君が代」だけではなく、他チームの国歌やラグビーアンセムを歌う姿も話題になったが、これには仕掛け人がいた。ラグビー元日本代表主将の広瀬俊朗さんが発起人となり、日本に訪れる海外のファンを国歌やラグビーアンセムで“おもてなし”をするプロジェクト「スクラムユニゾン」を発足。大会が進むにつれ、歌の輪が広がっていった。

 このプロジェクトは、W杯で来日した外国人を国歌やアンセムで歓迎するのを目的に設立された。広瀬さんは「自分自身が日本代表の時に『君が代』をスタジアムで歌って試合に臨んだ。それが良かったので、今度は『お客さんを巻き込みたい』という思いがあった」と企画の意図を明かした。

 大会前には、歌詞と和訳のついた20チームの国歌やアンセムの動画をインターネット上に配信。動画には各チームの豆知識も掲載しており、歴史的な背景も知ることができるように工夫した。

 歌にフリガナをふり、和訳をしたのが、歌手の田中美里さんとともに歌唱を担当した音楽家、村田匠さん。広瀬さんから「世界から来る方々を国歌で『おもてなし』しようと思っている」との提案を受け、協力を快諾した。苦労したのが発音で、各チームの日本在住のラグビー選手や指導者に実際に歌を聴いてもらうなどして、正しい発音を指導してもらったという。

 大会前から、広瀬さんや村田さんらはイベントに参加し、来場者に歌唱指導をするなど全国を飛び回った。指導後は、歌えるようになり、ステージ上で肩を組んで熱唱することもあったという。大会前の北九州市で行われたウェールズ代表の公開練習では、約1万5000人のファンがウェールズのアンセムを歌い、グラウンドに出てくる選手を歓迎したことも話題になった。

 大会中、他チームの国歌やラグビーアンセムを歌うファンの姿があちこちで見られるようになった。村田さんは「『スクラムユニゾン』が次の大会でも受け継がれて、W杯の文化になれば」と期待している。(K)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。11月のお題は「神」です。