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「私生活動画20万円」に波紋 1カ月間お風呂以外の全てを撮影、すでに個人情報流出のトラブルも 運営会社「プラズマ」の遠野代表を直撃 (1/2ページ)

 「お風呂以外の全ての私生活を1カ月間撮影して20万円」-。こんな「社会実験」が議論の的となっている。プライバシーを金で売るという過激な内容ゆえ、倫理的に問題があると批判の声も飛び交うが、目的は何なのか。実験を手がける企業の代表を直撃した。

 実験を行っているのは、東京都内のIT企業「プラズマ」。浴室以外全ての部屋にカメラを設置して24時間録画・録音し、生活のデータを収集するというもので、実験で得たデータは、企業や有識者のヒアリング、調査報告などに利用される予定だ。

 被験者として約1300人の応募があり、24歳と29歳の男女2人ずつが選ばれた。実験は25日から始まっているという。

 実験の目的について同社の遠野宏季代表取締役は「動画にはプライベートな要素も多く、取り扱いには慎重になるべきだという考えが多い。しかしそれ以上に、消費者が普段、巨大IT企業のコンテンツを利用する際に大量のデータを提供していることに慎重になるべきだという思いがある。問題提起をしたのがこの実証実験だ」と語った。

 1カ月分のデータは、20万円で同社が買い取る予定だが、すでに同社には「貧困ビジネスだ」「倫理上問題だ」などという批判的な意見も多数舞い込んでいるという。

 個人情報の売買に法的な問題点はないのか。フラクタル法律事務所の田村勇人弁護士に問うと「気に入らないという気持ちは分かるが、被験者が同意していれば問題はない。個人情報保護法に定める手続きに乗っ取っていれば、データの取得や第三者への売買も違法ではない」と解説する。一方で、今後同法の手続きを踏まない悪質な業者が出てきた場合は、「取り締まりの必要性も出てくるだろう」とする。

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