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【高橋洋一 日本の解き方】「桜を見る会」めぐる名簿廃棄と個人情報管理 ジャパンライフ問題の背景は官僚の差配と天下りが本筋だ (2/2ページ)

 それでも、野党はバックアップがあるはずだという。確かにどんなシステムでもバックアップはあるが、基本的には廃棄したものは復元不可だ。廃棄したつもりなのに、どこかで勝手に復元できたら、それこそ情報管理上リスクになってしまう。こうした方法はシステム設計時に決めるはずだ。一般職員はバックアップがどこにあるか知らないから、行政文書になるはずがない。これをまるで行政文書として扱うのはそもそも無理だ。

 吉田首相や岸首相当時の招待者名簿があるというが、紙データで保存していれば可能であろうが、今やどこまでスペースを用意するかの時代だ。とはいえ、今の保存期間1年未満は短すぎるので、桜を見る会のあり方とともに見直す必要がある。

 野党は、悪質なマルチ商法で知られたジャパンライフの会長が2015年に招待されたことを問題視している。同社は16年12月以降に行政処分を受けており、14年当時も消費者庁による行政指導を受けていた可能性があるからだ。

 消費者庁が調査に手心を加えていたとも報じられているが、この件には、官僚の差配とその後のジャパンライフへの天下りが大きく関わっていることが当時の再就職等監視委員会によって16年3月に明らかにされている。さらに、行政処分でなく行政指導を受ける会社も多い。それを今さら首相のせいにするのは無理筋だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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