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【高橋洋一 日本の解き方】菅官房長官と記者の質疑応答 目立つ“的外れ”質問や印象操作…内容より答弁姿勢ばかり批判 (1/2ページ)

 菅義偉官房長官の記者会見をめぐり、一部のマスコミでは「桜を見る会問題で連日苦しい答弁をしている」などと報じられている。今回はこれを検証してみよう。

 一つは、菅氏が「桜を見る会」の招待者名簿のバックアップデータを行政文書ではないので国会に提出しなかったことについての質疑だ。

 菅氏は「国会議員からの資料要求については、その対象が行政文書であること」と答えたが、これに対し記者から「これは何に基づいて、前提としているのか」という質問があった。菅氏の答えは同じだったのでマスコミは答えられなかったと報じた。この記者は、行政文書のみならず公文書であれば国会議員からの要求に応えるべきと言いたかったらしい。

 行政文書の定義は公文書管理法で定められている。(1)行政機関の職員が職務上作成したもので、(2)当該行政機関の職員が組織的に用いるものだ。(1)が公文書で、(2)の作成者以外の役人も存在を知っているものを行政文書というわけだ。

 形式的には、記者が想定する通り公文書と行政文書は違うが、行政文書でない公文書は、個人メモなど理論的には存在するが、実際の実務ではまず目にしない。というのは、作成者以外が存在を知らないからだ。というわけで、それを国会議員から要求されても対応しようがない。この意味で、菅氏の対応が正しく、記者の質問が的外れだった。

 ほかの記事では、政府が「反社会的勢力の定義が困難だ」と質問主意書に答弁したことを批判していた。それは、かつて安倍晋三政権で反社会的勢力の定義をしていたのに、都合が悪くなると定義が困難といい出したと言わんばかりだった。

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