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【高橋洋一 日本の解き方】菅官房長官と記者の質疑応答 目立つ“的外れ”質問や印象操作…内容より答弁姿勢ばかり批判 (2/2ページ)

 筆者は原資料を見たが、反社会的勢力を見るときの着目点が書かれたもので、とても定義といえるものでなかった。筆者の役人時代の感覚からいえば、定義なら本文に書くが、これは脚注に書かれた説明だ。

 もともと、定義の方法によっては人権侵害になるようなもので、定義は難しい。反社会的勢力の典型例である暴力団についても明確な定義は困難なので、法規制は暴力団の中で具体的に指定して明確性を確保しているくらいだ。

 なお、原資料は公開済みなのに、マスコミが引用するときには一部のみを出して周囲は黒くボカすなど印象操作的なことをしているのも不思議だ。

 マスコミは、菅氏の答弁内容に対しまともな批判をしていない。システムに関する記者会見では、答弁の時に、事務方からメモが差し入れられた回数に関する記事もあったが、本質的なことではない。記者も自社のシステムについて知っている人は少ないだろう。質問している記者の方の無理解もあるから、慎重を期して答えているだけだろう。そもそもシステムに関する記者会見は、官房長官より専門家が行うべきだ。

 マスコミが、答弁内容ではなく答弁スタイルを批判的に書くときは、内容で批判できないので、揚げ足取りや印象操作をしたいときではないのか。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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