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万引は「孤立と破綻」訴えるSOS…高齢者の犯罪が拡大! 都の電話相談ダイヤルに反響「気が楽になった」 (1/2ページ)

 孤立から万引などの犯罪に走りがちな高齢者を救うために東京都が設置した電話相談ダイヤルが反響を呼んでいる。匿名で相談でき、対応する社会福祉士が支援団体や医療機関へ橋渡しする全国でも珍しい取り組み。予算や人件費の都合から今月27日で終わるが、担当者は「悩みを打ち明ける場所が必要」と改めて続けていく意向だ。

 「自分の中に怪物がすんでいるみたい。どうにもならない」

 ダイヤルに電話した60代女性が相談員に打ち明けた。約10年前から万引を繰り返し、逮捕も複数回経験。相談員に丁寧に聞き取ってもらい、依存症に関する説明を受けると「初めて他人に話し、気が楽になった」と号泣した。

 別の女性は、80代後半の母親による万引に悩んでいた。同居している弟が万引を知れば、頭ごなしに母親を叱る恐れがあるという。相談員は認知症の可能性を指摘して医療機関の受診を勧め、「弟とは対処法とセットで情報共有を」と助言した。

 電話相談ダイヤルの名称は「高齢者よろず相談」。都によると、今年7月から11月までに寄せられた本人や家族からの相談は88件に上る。うち犯罪関連の内容は万引の32件や傷害・暴行の2件を含む39件。体調などその他の相談が49件だった。

 相談者の半数以上が家族で、本人は約2割。認知症や病的に万引を繰り返す精神障害の「窃盗症」と疑われるケースが多く、地域包括支援センターや医療機関につなげた事例は11件だった。

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