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山口組の神戸山口組“切り崩し”進む 抗争激化、勢力図変化か (2/2ページ)

 ■5人集まれば逮捕

 地域住民への影響を懸念する警察当局は、両組織を「特定抗争指定暴力団」に指定する準備を進めている。

 兵庫、大阪、京都、愛知、三重、岐阜の6府県の公安委員会は、両組織に対し、20日から指定に向けた意見聴取を始めると通知。指定されれば、組の主要拠点や襲撃を受けた施設の所在地に「警戒区域」が設定され、区域内では組員が5人以上集まっただけで逮捕が可能になる。

 2012年12月、抗争を激化させていた九州の道仁会と九州誠道会(現浪川会)に対し福岡、佐賀、長崎、熊本の4県の公安委員会が全国で初めて指定した際は、14年6月に解除されるまでの1年半にわたり抗争事件が発生しなかった。

 だが、捜査関係者は「6府県に警戒区域が設定されても、他の地域に活動の場を移す可能性がある」と指摘する。

 ■ヒットマンは組長

 古川幹部の射殺事件から6日後の12月3日、兵庫県警は殺人未遂などの容疑で神戸山口組直系「山健組」組長の中田浩司容疑者(60)を逮捕した。

 中田容疑者が8月、神戸市内で山口組系組員を銃撃し重傷を負わせた疑いがあるという。かつて山口組の5代目組長を出した組織のトップが「ヒットマン」として逮捕されたことに、組社会には衝撃が走った。

 中田容疑者は昨年5月に神戸山口組の井上邦雄組長(71)から山健組トップの座を譲り受ける形で若頭から組長に昇格。この際、山健組では内部対立が先鋭化したとされる。

 複数の傘下組織が山口組側の切り崩し工作で組を離脱したとされ、トップ不在が長期間続けば、さらなる混乱を招く可能性もある。