記事詳細

【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】鳴門の渦潮と、地球上で動くものには必ず作用する「コリオリの力」 (1/2ページ)

 渦潮といえば鳴門(なると)が有名だ。淡路島と四国の間で起きる。

 渦潮は海水の流れの方向や速さが違う境で起きる。鳴門海峡の北側の播磨(はりま)灘と南側の紀伊水道との潮汐(ちょうせき=潮の満ち引き)が逆位相なので起きる。逆位相になるのは淡路島を回って明石海峡から入って来る潮汐波の影響だ。

 つまり播磨灘が満潮のときには紀伊水道側が干潮になって起き、逆のときにも起きる。毎日2回の潮汐の周期で入れ替わる。渦潮ができるのは潮流最速時の前後1時間半までで、大潮の日は、特に大きなものが生まれる。

 幅1・3キロしかない海峡なので秒速10ノット(毎秒5メートル)にも達する激流が生まれ、水位差は最大2メートルにもなる。へこんだ渦潮が直径15メートルにもなり、ひとつの渦潮が数十秒間も続く。

 渦ならば、左巻きと右巻きとがある。ここで思い出されるのが「コリオリの力」だ。地球上で動くものには必ず作用する。19世紀にフランスの科学者ガスパール・ギュスターヴ・コリオリが初めて提唱したものだ。

 地球は東向きに自転している。自転の速さは遅いようだが赤道で時速1700キロにもなる。だから低緯度の地点から高緯度の地点に向かって運動する物体には東向き、逆に高緯度の地点から低緯度に向かって運動すると西向きの力が働く。それゆえ北半球の台風は左巻きになる。南半球では右巻きだ。台風のほか、海流や地衡風にも影響する。地球物理学者にはよく知られた力である。

 ゴルゴ13には書いていないことがある。それは長距離の狙撃をするときにはコリオリの力のために、標的よりもわずかにずれることだ。北半球で北に撃った銃弾が標的よりも右にずれる。

関連ニュース