記事詳細

韓国人観光客減も…影響は限定的!? 現場はすでに「欧米シフト」へ (2/2ページ)

 ホテルニューオータニ大阪(大阪市)は、9~11月の客室稼働率が前年同期比で約1・6ポイント下がった半面、1室当たりの客室単価は1千~2千円上昇し、増収となった。韓国人客は「室数ベースで6割減っているが、もともと宿泊客に占める割合は数パーセント程度で、影響は少ない」という。年末年始も全体の売上高は前年を上回る見通しだ。ただ、日韓関係の悪化を背景に、同ホテルは「特定の国・地域に依存するリスクは分散させる必要がある」として、タイやベトナムなど東南アジア諸国での営業を強化している。

 一方で、滞在日数が長く消費額も大きい欧州からの訪日客の呼び込みを活発化させる動きも出ている。

 全日本空輸は、来年3月29日からの新ダイヤで、羽田空港発着の欧州路線を拡大。欧州の発着都市数は、北米や中国とほぼ同数になる。平子裕志社長は「消費額で期待できるのは欧州や豪州からの訪日客と考えており、(新路線就航で)訪日客の消費額拡大に貢献できる」と胸を張った。

 すでに韓国人客以外で盛り上がる観光地も。海鮮食材や果物の食べ歩きができる黒門市場商店街(大阪市)は、今夏までは韓国人客に人気の観光スポットだったが、様変わりしている。韓国人客は7~11月にかけてピーク時の1~2割まで減少したが、今秋開催のラグビーワールドカップ以降は、欧米など他地域からの訪日客が目立っている。同商店街組合の吉田清純副理事長は「幅広い地域からお客さんを受け入れるため、態勢の整備や情報発信を進めたい」と語る。

 韓国人客減少について、福岡商工会議所の藤永憲一会頭は、「苦しい企業、地域もあるだろうが、マクロ的に見れば大きな影響はない」とみている。(大坪玲央、中村雅和、山本考志、田村慶子 産経新聞)