記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】何か発表してもすぐにパーに…疑問だらけの「JDI金融支援」 税金を垂れ流す経産省に聞きたい「この事態について、どう考えるんだ?」 (1/2ページ)

 経営再建中の中小型液晶大手、ジャパンディスプレイ(JDI)は12日、独立系投資顧問会社「いちごアセットマネジメント」のグループ会社でシンガポールに拠点を置く「いちごトラスト」から800億~900億円の金融支援を受け入れることで基本合意した。来年1月中をメドに最終契約を結び、2~3月中に資金調達を完了させる予定。

 主要顧客の米アップルも、JDIが「いちご」から400億円以上を調達することなどを条件に、7月から操業停止中の石川・白山工場の一部設備を2億ドル(約220億円弱)で買い取ることを検討している。

 JDIは2012年、日立製作所、ソニー、東芝の液晶パネル部門が統合して生まれた。経済産業省と同省所管の産業革新機構(現INCJ)が後押しした“国策企業”だ。

 しかし、韓国、中国との競争に敗れ、アップル向けパネルの販売不振などもあって業績が低迷し、14年から5年連続で赤字を計上。見事に衰退している。INCJからも累計4620億円の公的資金が投じられた。

 今年4月、中国・台湾の企業連合から、JDIへの出資を目的に作られた「Suwaインベストメントホールディングス」を通じて最大800億円の金融支援を受け入れることが発表されたが、その枠組みが二転三転し、9月までに中台連合の全3社が離脱し、資金調達は行き詰まっていた。9月末時点で1000億円を超える債務超過に陥っている。

 JDIという会社は何か発表しても、それがすぐにパーになって蜃気楼(しんきろう)のごとく消えている。

関連ニュース