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野党合流、越年の公算 道筋に一長一短、国民民主内に「政変」も

 立憲民主党の枝野幸男代表が国民民主党や社民党などに呼びかけた政党合流の結論が、年明けに持ち越される公算が大きくなった。合流に積極的な衆院と慎重な参院の温度差に加え、党名や人事、組織など詰めるべき論点が多岐にわたるためだ。今後、どのような展開が考えられるのかを検証した。

 「1、2週間で当面の結論は出ると思うが、年末の間なのか、年始なのかは分からない」

 枝野氏は21日の講演でこう述べ、「年内」としていた合流の結論が年明けに持ち越される可能性に言及した。国民の玉木雄一郎代表も22日、記者団に対し、年内の合意に否定的な見解を示した。立民の福山哲郎、国民の平野博文両幹事長は23日、大阪市内のホテルで会談。調整を進めたとみられる。

 合流の焦点の一つは、各党が解散して新党を設立する「新設合併」か、あるいは1つの党が存続政党となって解散した党を吸収する「存続合併」かのどちらを選択するかだ。

 新設合併は形式上、対等だが、各党の地方支部の解散など手続きが膨大となる。存続合併は手間は減るが、どちらが吸収されるかで紛糾は不可避だ。立民は国民を吸収する方式を当然視するが、国民には参院を中心に対等な合併を求める意見が強い。一方、国民の衆院側には体裁にこだわらず早期合流を求める声も少なくないため、党が割れる可能性も否定できない。

 仮に「円満な別れ」で話がつけば「分党(分割)」となりそうだ。国民は2つの新党に分かれ、一方が立民と合流する。立民は、合流してきた議員の分だけ政党交付金が増える。

 国民内での分党協議が不調に終わり、合流派が集団離党するケースも想定される。ただ、比例選出議員は国会法の規定で立民に入れず、「立民系無所属」という中途半端な立場となる。立民が受け取る政党交付金もほとんど増えない。

 国民の合流派の「ウルトラC」は、党運営の主導権を奪って合併へとかじを切る展開だ。国民には代表解任を求められるリコール規定があり、玉木氏の態度によっては強硬策が浮上する可能性も否定できない。(産経新聞 中村智隆)