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【回顧2019】“秩序の破壊者”トランプ氏の「2020年」 “ならず者国家”になめられ…弾劾裁判次第では北朝鮮へ先制攻撃も!? (1/2ページ)

 2020年は、米大統領選挙の年である。以前にも増してドナルド・トランプ大統領は吠えまくり、世界秩序の崩壊は進む。再選を目指すトランプ氏は11月の選挙までは株高を維持したい。そのためには景気の腰を折り始めた米中経済戦争の手綱を緩めるだろう。

 民主党の有力候補であるジョー・バイデン元副大統領が「米国農家を崩壊させている」として、米中経済戦争を争点としたのも拍車をかける。

 トランプ氏は「戦争は嫌いだ。経済に悪影響を及ぼす」「軍事力行使は行わない」といい、強硬派のジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を9月10日にクビにした。ならず者国家は、米国は「ペーパータイガー(張り子の虎)」となったとみて、行動を起こした。

 まず、サウジアラビアの石油施設が9月14日に攻撃を受けた。米国は「イランの仕業」と断定した。報復攻撃を行うかと思われたが、トランプ氏は国連総会でイランとの話し合いを模索した。

 北朝鮮は10月2日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星3」の発射実験を、通常の軌道より高く打ち上げる「高角発射方式」で行い脅威が増した。ところが、トランプ氏は米朝協議を予定通りに行った。

 トルコ軍は同月9日、シリア北部のクルド人勢力への攻撃を開始した。しかし、トランプ氏は過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討に尽力したクルド人を見捨てた。クルド人はロシアに保護を求め、シリア全土にロシアの勢力が広がった。

 ならず者国家が「力の空白」につけ込んでいる。パワーをめぐる各国の熾烈(しれつ)なせめぎ合いが続いている。中国は、ロシアとの同盟関係復活の兆しをみせながら、ハイブリッド戦争を挑んでくるだろう。

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