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【日本の元気 山根一眞】はやぶさ2が成し遂げた大成果 (1/2ページ)

 2019年11月13日、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」の探査でごっそりの成果を得て、地球帰還の途についた。「はやぶさ2」が小惑星で得た岩石のサンプルを携えて地球に帰還するのは来年末だ。

 私が14年12月3日、種子島宇宙センターでのH・IIAロケットによる「はやぶさ2」の打ち上げを見届けてからおよそ5年。地球と太陽の距離の約2倍、3億キロかなたの直径わずか870メートルというちっぽけな小惑星で、正確で狙い通りの観測やサンプル採取ができるのか一抹の不安があった。だが「はやぶさ2」は昨年6月27日、リュウグウに到着後、505日間にわたり衝突装置による小惑星の表面へのクレーター生成などを行い、惑星探査史上7つの世界初の偉業を成し遂げた。

 「はやぶさ」初号機ではいくつものイオンエンジンの故障、燃料漏れによる姿勢制御不能、そして通信途絶など、「わくわく、はらはら、どきどき」が連続したが、「はやぶさ2」はエンジンの故障もなく「100点満点中1000点です」(プロジェクトマネージャ、津田雄一さん)という秀才ぶりを発揮した。

 「秀才チーム」はリュウグウの表面を覆う万単位の岩石すべてを精密観測し、それらの体積や質量による微小重力の影響を計算し、目標に向かって刻々と移動する探査機の位置をセンチ単位で制御するといった信じがたいオペレーションもこなした。「はやぶさ」初号機は、拙著『小惑星探査機はやぶさの大冒険』が原作の「はやぶさ 遥かなる帰還」(東映、渡辺謙主演)など3本もの映画が公開されたが、映画関係者からは「トラブルがなく秀才すぎる『はやぶさ2』は映画にはならないなぁ」という声が出ているほどだ。

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