記事詳細

【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】プレート運動がないはずなのに…火星の地震と秘めた「可能性」 (1/2ページ)

 今年は火星が話題になりそうだ。米国、欧州とロシア、中国の3者がそれぞれ火星に着陸する探査機を打ち上げる。

 先輩格、2018年末に米国NASAの着陸機インサイトが地震計「SEIS」を設置した。

 地震計の結果は、驚くべきものだった。冷えてしまってプレート運動がないはずの火星でも地震があったのだ。

 地震計は他の探査計と違って、遠くの現象でも検知する。また、地震波の伝わり方を探ることによって深い内部構造が明らかになる。月の探査でも地震計が活躍したし、火星でも地震計の役割は大きい。この地震計は、惑星に設置されたうちで最高感度のものだ。

 SEISはこれまでに約20回の振動を探知した。

 その中に、明らかな地震が2つあった。マグニチュード(M)は3と4の間だった。どちらも「ケルベロス地溝帯」で発生していた。着陸地点から東約1600キロのところで、深い亀裂が何本も走っている地溝帯である。

 火星は、地球と同時期の46億年前に出来たが、地球の半分の大きさなので、とっくに冷えてしまってプレート運動はないことが分かっている。

 火星が作られた直後は表面はマグマに覆われていたが、マグマは冷えて固まった。だが地下には今でもマグマだまりが残っているのだろうか。

 火星の地震は岩石が冷却、収縮するときに生まれているものかもしれない。この地溝帯には地質学的に新しい活動の痕跡も残っている。この地域には、地下から湧き上がるマグマが地面を引っ張って亀裂を作った可能性もある。地震は、亀裂の形成がまだ続いていることを示しているだろうか。

関連ニュース