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【高橋洋一 日本の解き方】新人事でとうとう「国有国営」に…郵政の抜本改革は到底無理、民間人へのバトンタッチを急げ! (1/2ページ)

 日本郵政は、増田寛也元総務相を社長に迎える新体制を発足させたが、不祥事続きの郵政グループを抜本改革するには何が必要なのか。

 かんぽ生命保険の不正取引に加えて、天下り幹部が総務省との間で不適切な情報をやり取りしていたことが発覚したので、昨年末に、郵政グループトップの日本郵政社長のほか、グループ内のかんぽ生命と日本郵便の社長が退任した。

 その後任で、日本郵政の増田社長、かんぽ生命の千田哲也社長と日本郵便の衣川和秀社長がいずれも6日に就任した。今回かんぽ生命の不正取引問題に関係のないゆうちょ銀行の池田憲人社長は留任した。

 退任した3人は民間出身であったが、その後任3人は、増田氏が旧建設省、千田氏と衣川氏は旧郵政省と官僚出身だ。増田氏は建設官僚の後、政治家に転身し、岩手県知事や第1次安倍晋三政権で総務相を経験するなど官僚や政治家としての経験は申し分ない。しかし、民間でのビジネス経験はない。千田氏と衣川氏は官僚経験だけだ。池田氏だけがかろうじて民間ビジネス経験者だ。

 本コラムで繰り返し書いたが、小泉純一郎政権時の郵政民営化は、民主党政権になってから再国有化された。正確にいえば、民営化は「民有民営」を意味するが、郵政グループの政府株を政府が保有し続けることとなった。これはリスクを扱う金融事業にとっては重大な意味がある。金融機関の株式を政府が永続的に保有すれば、それは政府系金融機関であって民間金融機関ではなくなり、リスクを扱うのは無理になる。

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