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【国防最前線】“過去最大”の防衛予算でも世界的には低い水準 米軍の「駐留経費」で自衛隊は活動経費不足に… (1/2ページ)

 昨年末に閣議決定された防衛予算について、報道各社は「過去最大の5兆3133億円!」といった見出しが目立ち、いかにも「軍国化」しているかのような言いぶりだ。

 しかし、かねて述べているように日本の防衛費はGDP(国内総生産)比にすれば約1%という、世界的に見ても100位以下の低い水準である。それは米軍の力を借りているからこそ成り立つものである。

 ドナルド・トランプ米大統領が、駐留米軍経費の日本負担を4倍増やすことを要求したと伝えられた。これは、ざっと計算して「現在の日本負担分×4」が、実際に米国側が捻出している日本に関わる経費に相当するからではないだろうか。

 もちろん、その全額を日本が出すことは「米軍をカネで雇っている」ことになってしまい、日米同盟の意味が根底から崩れてしまう。だが、現実として受け止めなくてはならないのは、トランプ氏にとっては「割りが合わない」と映っていることだろう。

 駐留経費は、そもそも米軍に提供している施設の整備であるとか、基地で働く日本人への給料や光熱費など、日本国内に還流するお金が多い。財務省としては近年、防衛費に占めるこれらの割合を減らすよう努めていた。これは確かにありがたいことだ。なぜならば、在日米軍駐留経費や基地周辺対策経費は、防衛費内の「一般物件費」に入っているからだ。

 この一般物件費は、防衛予算の中の20%ほどしかないが、この中で陸海空自衛隊の装備品の購入・修理、隊員の教育訓練費、油の購入費などを捻出しているのである。この一般物件費に含まれる米軍駐留経費や基地対策経費が増えれば、自衛隊の活動経費が苦しくなるのは当たり前で、少ない方がいいに決まっている。

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