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【高橋洋一 日本の解き方】ゴーン被告の引き渡し要求は「国際組織犯罪防止条約」を使え! 容疑はマネーロンダリングに該当も (1/2ページ)

 日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告が保釈中にレバノンに逃亡したが、日本が取りうる方策はあるのか。

 昨年末のゴーン被告の国外への逃亡劇はすごかった。大型の音響機器用の箱に身を隠して出国したと報じられた。逃亡ルートは、関西国際空港からプライベートジェット機でトルコを経由してレバノン入り。トルコでは、逃亡を手助けしたとして逮捕者も出た。

 これだけの逃亡は、1人の力では到底無理だが、ゴーン被告は財力にものをいわせ、元米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の逃亡スペシャリストも雇った。レバノン政府も関与していたという話もあるが、もちろん同国政府は否定している。

 ゴーン被告の逃亡について、左派論者は、日本の司法制度の後進性を指摘して一定の理解を示している。

 日本はレバノンとの間に犯罪人引き渡し条約を結んでいないが、結んでいるのは米国と韓国の2カ国しかない。世界では、英国が110カ国程度、フランスが100カ国程度、米国が70カ国程度、中国が50カ国程度、韓国が30カ国程度なのと比べて日本はあまりに少ない。

 左派は、その理由を日本が死刑制度を存続させているからだという。しかし、米国や中国にも死刑制度があるのに、犯罪人引き渡し条約締結国はそれなりに多い。やはり、日本は島国で、逃亡犯が来ないし、出て行かないという過信があったのだろう。

 ゴーン被告が日本の司法制度の後進性を主張しながら、レバノンに逃亡したのは卑怯(ひきょう)であり、日本の司法はなめられたものだ。

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