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【大前研一 大前研一のニュース時評】大手の銀行まで“脱スーツ” いよいよ男性も「仕事着変革」へ (1/2ページ)

 紳士服専門店大手4社の業績が軒並み悪化している。最大手の青山商事は2020年3月期の最終損益が創業以来の初の赤字に転落する見通し。すでにコナカ、はるやまホールディングス、AOKIホールディングスも昨年9月期の最終損益が赤字に陥っている。

 労働人口の減少や仕事着のカジュアル化によって、サラリーマンのスーツ支出額はここ20年で半減している。さらに、以前は紳士服チェーンが担っていた低価帯スーツの市場にユニクロやイオンやイトーヨーカドーが参戦して、シェアの奪い合いも激化している。

 こんな状況の中、各社とも従来のビジネスモデルからの転換を迫られ、いろいろな事業を手がけている。青山商事は店舗に会員制フィットネスクラブを併設したり、靴修理、鍵複製などの総合リペアサービス事業などを展開、AOKIもマンガやネットの複合カフェや結婚式場を運営している。

 これらの事業について、私は以前から「迷走している」と指摘した。こういうことをやって、将来につながるのか。

 堅いといわれる大手の銀行まで脱スーツに踏み切るようになり、もう「サラリーマンといえばスーツにネクタイ」という時代ではなくなった。これは明治維新でひげやはかまなどの姿が消えたのと同じぐらいの変化だと思う。

 スーツ離れが仕事着のカジュアル化によるものだというのなら、タウンウエアも含め、その仕事着をもっと深く追いかけていけばいいのではないか。

 「会社に着ていけるファッション」については、女性のほうがすでに15年前から変革している。私は東京都江東区青海のパレットタウン内の「女性のためのテーマパーク」と銘打ったショッピングモール「ヴィーナスフォート」(1999年開業)の構想、設計をしたことがある。

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