記事詳細

【国防最前線】ブルーインパルスの作り出す白い雲に歓声… 航空自衛隊築城基地と15人の英霊 (1/2ページ)

 昨年の12月、ちょっと曇った朝に福岡県にある航空自衛隊築城基地で航空祭が開始された。私は「1日基地司令」を拝命し、まず基地内を歩いてみたが、人の波はどんどん増え、その数は6万人に達したという。地元の方々がいかに楽しみにしていたかが分かる。

 築城基地では昨年、F2戦闘機の墜落や滑走路に接触するなどの事故が続いた。乗員が無事で、こうして航空祭の日を迎えられたことは、関係者にとって特別な意味のある年だったのではないだろうか。

 聞けば、昨年度の上半期は、航空自衛隊全体では緊急発進回数が前年より減少したものの、築城基地が所属する西部航空方面隊としては2倍近くにもなっていたという。

 私たちはどこかで事故が起これば、そのことしか知り得ないが、実際には背後にこのような過酷な出動状況があったのだ。維持・整備も大変になっているに違いない。

 スクランブル(緊急発進)を増加させているのは、言うまでもなく中国機の動きが苛烈化しているからであろう。近隣の人々にとっては「騒音も2倍になった」ということになる。「国のために出動しているのに何たることを言うか」と思われるかもしれないが、これが地域の偽らざる事実だ。基地司令が担う重責を実感した。

 航空祭のクライマックスを飾ったのはブルーインパルスだった。いつの間にか青空になっていて、ブルーの作り出す白い雲にみんなが歓声を上げた。

関連ニュース