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韓国・文大統領の「英断」も金正恩氏は「無視」か…韓国スルーを徹底する北朝鮮 (2/3ページ)

 この高官は、中国に対して金剛山に投資してほしいと投資を積極的に募っていて、かなりの高官までも誘致プロジェクトに参加していると明らかにした。

 「かなり破格の条件で勧誘している」(高官)というが、今のところ手を上げた企業はいない模様だ。この高官が、中国企業が北朝鮮投資を尻込みする理由として挙げたのは、「楊斌(ヤン・ビン)事件」だ。

 オランダ国籍の華僑の楊斌氏は、花卉(かき)ビジネスで財を成し、2002年9月には北朝鮮が新設した経済特区、新義州特別行政区の行政長官に任命された。しかし、本格始動を前にして中国当局は彼を脱税容疑などで逮捕、裁判で懲役18年の判決を下した。プロジェクトはストップし、開発が予定されていた地域は野ざらしになっている。

 (参考記事:【写真レポート】田植え戦闘真っ盛りの北朝鮮経済特区「黄金坪」

 つまり、彼のように中国政府の承認や支援を得ないままで北朝鮮への投資を進めれば、政治的な理由でストップさせられ、大損しかねないということだ。

 「今のところ、中国政府は北朝鮮の金剛山開発への投資にこれといった立場表明を行っていない。そのため、中国の投資者も積極的に出られない」(高官)

 北朝鮮当局は、自国内で携帯電話事業を行っているエジプトのオラスコム社のように、外国企業との合弁事業で金剛山の開発を進めることを検討していると、この高官は伝えた。

 「うまくやれば大儲けできると考える(中国)企業もかなりある」(高官)とのことだが、中国政府は、制裁履行のために、自国企業が北朝鮮で合弁企業、ジョイントベンチャー、現地法人を新設、増資することを禁じる措置を取っており、国際社会から批判されかねない対北朝鮮投資を承認、後押しする可能性は少ないと思われる。

 (参考記事:中国、北朝鮮との合弁企業設立や増資を禁止

デイリーNKジャパン

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