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【大前研一 大前研一のニュース時評】主要都市で深刻化する「空き家」 法整備で有効活用を (2/2ページ)

 相続しても未登記にしている場合、遺産分割協議が難航したり、固定資産税を払いたくないなどの理由から所有を明確にしないことも多い。

 こうした問題については、官報に告知して、一定の期間さらしておき、何もなかった場合には、市町村に所有権を移し、改修して若い人に安く譲るなどして有効活用すればいい。ただ、そういうふうに転換できる法律がない。法律、制度が阻んでいるのだ。

 もうひとつ、訪日外国人が年間3000万人の時代なのに、欧州諸国に比べて日本には宿泊施設が圧倒的に足りない。1000万人分ぐらい足りない。これを解決するには、空き家を利用し、有料で宿泊させる「民泊」として活用するしかない。

 これも一昨年に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されたが、営業日数が制限されたり、消防関連など手続きの煩雑さもあって、「規制しよう」という考えが前面に出ている。

 空き家の多い日本は、考えを転換しないといけない。使われていない(Idle=アイドル状態にある)リソース(資源・資産)を利用して利益を生み出すことを、私は「アイドルエコノミー」と呼んでいる。

 空き家と空き家を使いたい人を結びつけるビジネスを考えるのが、アイドルエコノミー。「空き家が大変だ」と騒いでいるが、逆に考えると、ビジネス・チャンスでもある。法の整備とリフォームで空き家を有効活用できれば、大きな経済効果を生み出すことにつながるのだ。

 ■ビジネス・ブレークスルー(BBTch)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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