記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】米国に「5倍返し」された韓国、抑制利かず同盟離脱シナリオ 日本はトランプに貸し作る好機 (2/2ページ)

 この米韓交渉の過程で、抑制の利かない韓国側から、米国への批判も出ている。韓国に駐在する日系人のハリス米大使が口ひげを生やしていることに関して日本の朝鮮総督を連想させるというものだ。人種差別になりかねないもので、米マスコミも批判的に報じている。

 米韓関係は、韓国の日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄表明から歯車が狂っている。文在寅(ムン・ジェイン)政権は、4月の総選挙を控えて、米韓同盟を離脱する最悪のシナリオもありえる。

 日本の場合、来年3月末に米国との協定が期限切れになる。事務的には秋口以降に交渉が始まるが、11月の米大統領選をにらんで大幅な増額要求があるかもしれない。韓国に吹っかけた「数倍増」というのも考えられる。

 もっとも、韓国の事例にならうと、まず人件費なしのコスト負担全額を要求される可能性が高いだろう。それの具体的なものは、日本へ2割増の要求だ。

 日本の負担割合8割は、米国の同盟国中、サウジアラビアと並んで最も高い数字だ。これを理由として米国の要求をはねのけるというのも一案だが、要求の半分の1割増で手を打つという対応もある。

 さらにいうと、1割増でも200億円程度で、予算編成上は大した額ではない。2割増であっても予算編成で対応可能な数字なので、さっさと受け入れて日米関係を強固にし、大統領選を控えるトランプ大統領に貸しを作るという選択肢もある。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

関連ニュース