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【富坂聰 真・人民日報】武漢肺炎、民間の“不作為”で感染拡大に悪影響 都市封鎖は歴史上初めて、習氏指示で危機感も高まる (1/2ページ)

 先週の予告とは違うが、今週はやはり新型コロナウイルスの問題に触れておきたい。

 まず、この問題のピークは春節明け、つまりこの原稿が出るころから本格化するということだ。

 感染者の数は、いま発表されている規模とはケタ違いに大きくなっていても不思議ではない。

 というのは、中国の当局が隠しているからではない。詳しくは言わないが、隠蔽(いんぺい)して得することは何もない。その必要がないということだ。

 怖いのはむしろ民間の不作為である。これは私の造語だが、要するに「体調が悪い」という自覚があっても、「オレは大丈夫」と、放置しかねないという問題だ。

 中国には1日の収入や売り上げがなくなるだけでたちまち窮地に陥ってしまう人々が少なくない。そんな低所得者層の人々は簡単には仕事を休まないし、病院に足を運ぶこともまれだ。

 故郷に帰るとか、春節を楽しむといった目的があれば、そのためにちょっとくらい体調が悪くても強行するという人も少なくないはずだ。これが感染拡大に悪影響なのは言うまでもない。

 さらに問題は、対応できる病院の数が限られていることだ。新型コロナウイルスは一般の病院で即、最適な処置ができるものではない。加えて、病院に行っても新型コロナウイルスと診断されるまでには専門の機関に送って判断を仰がなければならず、時間がかかる。「しかもこれからどんなふうに変異していくのかわからないという怖さもある」(上海のメディア関係者)

 不安要素が幾重にも重なっている状況を考えると、早期に市場を閉鎖したり、「封城」(都市の封鎖)をする対応は、間違いではないだろう。

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