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【吉田茂という反省】「敗戦利得者」が作った憲法学を廃棄しなければ改正できない 「9条」をめぐる議事録は半世紀も国民の目から封じられた (1/2ページ)

 日本人に、忌まわしい、いわゆる「自虐史観」を植え付けたのは、確かに、連合国軍最高司令官のダグラス・マッカーサー率いる占領軍である。しかし、占領解除からほぼ70年、占領軍がいまでも直接に作用を及ぼしているはずはない。

 日本がいまなお自虐史観から脱却できないように見えるのは、占領軍が去った後、その占領政策を引き継いで自虐史観を持続させ、日本の社会の中で自虐史観を育てた日本人がいたからだ。

 その日本人は、占領下で公職追放になった人の後を引き継いだ約21万人の「敗戦利得者」たちだ。そして、護身のために上手に立ち回って公職追放を免れた人たちだ。

 東京帝国大学法学部の教授らはおおむね、この後者に当たる。彼らは占領軍が押し付けた以上に日本国憲法を悪く解釈し、悪く運用した。占領軍以上に大日本帝国憲法からの断絶を強調し、憲法学としては成り立たない憲法学を打ち立てた。

 憲法改正の帝国議会で、政府の答弁を一手に引き受けたのは金森徳次郎国務大臣だった。答弁の数は千数百回。金森は、憲法の解釈は政府の手で成してはならないと強調していた。政府は押し付け憲法を通すために無理な説明をしているから、憲法解釈は国民によって成る憲法学に任せ、国民の手で素晴らしい解釈を作り出していくべきだという意味だった。

 金森は、いわゆる「芦田修正」で、自衛戦争のためには日本は戦力も交戦権も保持しうるのだと最初に気づいた人物である。

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