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【ジュリア・ミント プーチンの国より愛を込めて】伝説の山の不思議な力 (1/2ページ)

 ドブラヴィーチェル、親愛なる日本の皆さま!

 今年の初め、帰郷中だった私は同じく医師で休暇中だった幼なじみのエレナを乗せて、実家から50キロほど西にある村に車を走らせていました。

 その村にはエレナの生家があり、今は彼女の祖母アリーヤが1人で暮らしています。

 生家に着くと、そこはウラル地方の典型的な村の木造家屋で、窓からはイレメリと呼ばれる大きな山の白い山頂が見えました。

 イレメリは、ロシア連邦バシコルトスタン共和国内の広大な高原の中にそびえたつ標高1589メートルの山で、「聖なる山」と訳され、多くの伝説に覆われています。

 そこには、はるか昔、チュードと呼ばれた白い眼を持つ神秘的な部族が暮らしていたといわれており、何世紀にも渡って、地元住民でさえも山へ行くことを禁じられ、シャーマンと呼ばれた祈祷(きとう)師だけが山に登ることができたそうです。

 さらに2016年の冬の夜、このイレメリの山道を車で通りかかった若者たちが、雪道を横断する巨大な人間のような姿をドライブレコーダーで撮影したことは当時大きなニュースとなり、それは伝説の雪男イエティではないか、と噂されていたので、まず私はアリーヤに、イエティは本当にそこにいるのかと尋ねてみました。